隊長ですに。
写真は三重テレビで夕食を食べようとしている制作アシスタントの「たなけん」です。
左手に持っているのは、ご存知チキンラーメン。
右手にあるのは紙コップです。

あろうことか、紙コップに小さく砕いたチキンラーメンを入れ、そこに給湯室のお湯を注いでいます。
カップ麺ならぬコップ麺。
すいません。
悲しすぎて笑えませんね。
ワタクシが「たなけん」の母ならば、涙をこぼします。
何もチキンラーメンが悪いわけではありません。
悲しいのは紙コップです。
こんな悲しい夕食を食べているヤツはそうそういないぞ、とワタクシが笑っていたら、「ここにももうひとりいますよ」と声。

そこにいたのは、岩田川のハゼ釣り大会で、巨大ワタリガニを釣りあげ、みごと外道賞2位入賞を果たした、サルシカ隊の新隊員すがちゃん。
デニッシュパンをがじっていますが、その机の前には・・・・

なんとチキンコップラーメンと、なぜかミルクコーヒーです。
ほんでもってデニッシュパンをかじってます。
もうなんだかメチャクチャの組み合わせの夕食です。
ワタクシが「すがちゃん」の父ならば、すぐさま家に連れて帰ります(笑)。
さんざん二人を笑いものにして、いざ本番。
稲葉さん、染弥さんと楽しく番組をやらせていただき、打ち合わせを終えてから腹ペコのまま家路に。
「家に食べるものはあるのであるか」と妻M子に電話をしたところ、「ごはんはいっぱいある。みそ汁も結構ある。しかしオカズが全然ない・・・」とのこと。
ワタクシの帰りが遅いので外食だと思いこみ、二人分をつくってすべて食べてしまったのだという。
うーむ・・・・。
若者たちの夕食を笑った罰だ。
これは仕方がないと、コンビニに立ち寄る。
家から10キロ離れたところにある最寄のローソンだ(笑)。
さてさて、何をオカズにしようかな・・・と店内を物色していて見つけたのが、とある缶詰。
1個105円のサンマの蒲焼缶。
この10年ほど食べたことがないが、その昔ずいぶんとお世話になった缶詰である。
まだ二十歳すぎの頃であったか。
ワタクシは北海道を1ヶ月ほど車で旅したことがあるのだ。
所持金はガソリン代を入れて10万円もなかったから、食費は果てしなく切り詰めるしかなく、食事はすべて自炊であった。
そんな時、何よりご馳走だったのが、友人から餞別でもらった十数個のサンマの蒲焼缶だったのだ。
貧しいけれど、愛と青春の味。
チキンコップラーメンに触発されて、食べてみようという気になっちゃったのだ(笑)。
それがコレだ。

あったかいごはんの上に、湯せんしたサンマの蒲焼缶を汁ごとぶっかける。
そこにマヨネーズを少しかけるのが、ワタクシの好み。
ハフハフしながら、箸いっぱいにごはんと蒲焼を盛って一気に食べる。
思い出の味とは、往々にして裏切られるものである。
こんなものを昔はうまいと思っていたのか!
なぜだ、なぜなんだ~、と自問自答するハメになることが多い。
しかし・・・・・。
愛と青春のサンマの蒲焼丼は、いまも最高にうまかった。
これぞ愛と青春の極貧メニュー。
そして本当の男の料理だ!