サルシカ隊の秘密基地には、ダンプステーションがあります。
「は? なんだそれ? ダンプカーが立ち寄るんか?」
と思われた人、違います。
左上の写真の、ただの穴。
これがダンプステーションです。
これはキャンピングカーの汚水を捨てる穴です。
特にトイレの始末をする穴です。
キャンピングカーによって種類はいろいろありますが、サルシカ隊が使っているキャンピングカー(ハイマー)のトイレはカセット型で、汚水タンクがカセット型になっていて、ボディの横から取り出せます(右上の写真です)
このカセットを車から運び、このダンプステーションの穴に口を差し込んで一気に捨てるのです。
引越し前の川崎ではマンション暮らしだったため、この汚水処理には苦労してました。
キャンピングカーをマンションの前にとめ、人がいないことを確認して、まさに人の目を盗むようにカセットをマンション内に運び込みます。
最大の難関はエレベータ。
ひとりだけでさりげなく上にあがっていきたいのですが、こういうときに限って「あ、すいません」と乗り込んでくるヤツがいるんですね。
「乗るな、降りろ!」ともいえず、狭い個室でいっしょに移動しますわな。すると、カセットの中の汚水がタップン、タップンと音を立てるわけです。
で、乗り込んできたヤツは聞くわけです。
「それって何です?」
そもそも俺の「乗るな乗るな」という念力とけん制の眼力が読めないバカなので、こういう質問をしやがるわけです。
「ああ、これはね、シッコとウンコですよ、はははははは」
といえるかってんだ、バカ野郎!
あの頃の苦しみを思い出して文章がやたら険しくなってしまいました。
すいません。
しかし苦行はこれのみではありません。
家でカセットの汚物を捨てるところといえば、やはりトイレしかありません。
カセットトイレは蓋を開けない限り匂いもせず、漏れもせず、それはそれはすばらしい製品です。
しかしトイレに流し込む際、汚水を目にせざるを得ません。
それこそ目を伏せつつ流してこぼしてしまったら、まさに地獄絵図です。
そして何より、臭いがたまらなかったのです。
三重に引越しが決まった際、トイレを浄化槽にしたので、それといっしょに業者さんにダンプステーションを設置してもらいました。
はい、もうトイレOKです!